売れるコピーライティング単語帖 ~探しているフレーズが必ず見つかる言葉のアイデア2000~

こんにちは、eMseedの浅田です。

本日は書籍のご紹介です。

私が動画クリエイターとしてまだ駆け出しの頃に学びを受けていた方から勧められて4年前に購入した本になります。

この本は、動画広告を制作する際のターゲットコールで届けるキャッチコピーやブレッドのコピーアイディアとして、

人に行動をおこしてもらうための文章の書き方が学べる1冊なので、動画制作×コピーライティングのスキルで、

目の前のクライアント様の成果につなげていくために今も辞書的に活用しています。

著者の神田昌典さんは、マーケティングや営業職、ライターだけではなくビジネスで成功を収めるうえで、もはや誰にとっても不可欠であると話されています。

では早速、本の中身について感想を綴っていきたいと思います。

目次

まえがき

「ペンは剣より強し」という言葉からこの本はスタートします。

本書はパソコンの傍らに用意して、書く手が止まった時に必要な言葉を選べられるようにサポートしてくれる単語帳のつくりとなっています。

2008年の大統領選挙で、オバマ陣営がウェブサイト上の申込ボタンのコピーを「Sign Up(登録する)」から「Learn More(もっと情報を知る)」に変えたことで、

18%多くの購読者を獲得した話しを交えながら、ここでは人を動かす文章の最小単位は、構成×言葉=反応率だと述べています。

言葉とは、「何を」「どう」言うか、それに対して構成とは「何を」「どの順番で」言うか?この2つが重要な要素であると。

本書も横糸が「構成」、縦糸が「言葉」で成り立っているので、すぐに手を動かし始めやすい組成の流れになっています。

人を動かす「言葉」については、667語+2000フレーズの紹介で、SNSやwebサイト、ブログ、EC、広報、PR、LP、YouTube、キーワード検索、見出し等々で活かせるものばかりです。

人を動かす「構成」については、「PASONAの法則」に沿って情報の流れを読み手視点で整理できるので、webサイトのレイアウト構成や動画の見せ方、ダイレクトメールやセールスの流れなど、

あらゆる分野で実用できるものになっています。

Problem(問題)=買い手が抱えている「痛み」を明確化する

Affinity(親近)=売り手が、買い手の「痛み」を理解し、解決する術をもっていることを感じてもらう

Solution(解決)=問題の根本原因を明らかにし、「解決」へのアプローチ法を紹介する

Offer(提案)=解決策を容易に取り入れられるように、具体的な商品・サービスの「提案」をおこなう

Narrow(絞込)=解決策が功を奏して、購入後、満足いただける買い手の条件を「絞込」む

Action(行動)=「痛み」を解決するために必要な、具体的「行動」を呼びかける

Problem / 問題提起する表現

はじめにPASONAの法則の頭文字「P」にあたるProblem=問題提起について解説がされています。

まずは、顧客が抱える「問題」をどう言葉にするべきかを著者は問いています。

フォーカスすべきは、社会的な問題ではなく、個人的な「痛み」だと述べています。

その視点を引き出すために、有効になってくるのが次の質問だとか。

読み手は、どんな場面で、怒鳴りたくなるほどの怒りを感じているのか?

どんなことに、夜も眠れないほど悩み、不安を感じているか?

その怒り・悩み・不安を読み手が感じる場面を「五感」を使って描写すると?

他人の痛みを、自分の痛みとして感じることで、今まで隠されていた問題を言語化できるようになり、解決への的確なアプローチを打ち出せるようになるとのことでした。

動画の冒頭でも、まずフックとなる視聴者への注意を促す際に、この動画は何を伝える目的なのかや、目に留まる工夫を演出します。

その際、視聴者がその問題にどれほど当事者意識があるかで、提示する言葉や求める情報も変わりってくるとのことでした。

商品やコンテンツは、誰かの「問題」を解決するために存在し、その問題を提示することによって読み手の注意を引くことができることをこの章では教わりました。

他にも、Problem / 問題提起する表現として、今やらなければならない理由を与える表現として「切迫感を出す」ためのフレーズや、

手に入れたい・失いたくない欲求に訴える「欲求・欲望に訴える」フレーズ、その後何らかの行動を促す効果があるとされる「質問を投げかける」ときのフレーズなど、

本当に多岐にわたって使えるフレーズや単語が並んでいます。

Affinity / 読み手に寄り添い共感する表現

読み手の痛みへの深い理解を通して、解決できる問題が明確になり始めたら、解決策の前にやるべきことは、相手に親近感をもってもらうことだとこの章で解説してくれています。

大事なのは、ロジックよりも、好き嫌いだと。

印象がよくなければ、あなたの提案がどんなに素晴らしくても、聞く耳をもたないと著者は言います。

文字だけで、親近感ををもってもらうためには、今読み手が直面している問題を、あなた自身が乗り越えてきた人であることを知ってもらうことが効果的であり、

それはズバリ「ストーリー性を出すこと」が有効だと。

次に続く解決策の前には、自身の文章を物語にすることでよりリアルに、より没入して読んでもらえるので、ここでは「読み手に寄り添うフレーズ」や、

「仲間意識を強めるフレーズ」、「誠実さ・親切さを出す」フレーズや単語が並んでいます。

Solution / 解決策を提示する表現

ここでは、解決策の紹介となります。

ただこの「解決」の段階は、商品ではなくその背景にある解決へのアプローチ法だと著者は述べています。

例えば、上記「Problem」と「Affinity」を合わせた展開例でお伝えすると、以下3Stepになります。

Step,1=「問題」の明確化→◯◯で、お困りではないですか?」

Step,2=「親近感」の醸成→「◯◯や◯◯で、大きな限界を感じているかもしれません。(私も同じ立場だったのでよく分かります)」

Step,3 =「解決策」の紹介→「そんな方に、緊急のご案内!◯◯という新しい方法をご存知ですか?」

特に、始めの3Step(問題→親近感→解決策)が重要で、「何を、どう言うか?」という文章力よりも、「どの順番で言うか?」と言う構成力が腕の見せ所であると述べています。

解決策を示す表現テクニックはいくつかあるが、まずは問題を解決するために「重要なポイント」を伝え、興味を誘ったうえで、おいおい詳しい内容を説明していくことが有効的とのことでした。

その他、方法を提示する(〜の方法)や、簡単さを強調することや、効率性にフォーカスすることなど様々なテクニックが載っています。

Offer / 提案する表現

オファーとは、「商品内容」と「販売条件」を紹介することにあたります。

例えば、こちらの本書「売れるコピーライティング単語帖」のオファーは、

「稼ぐコピーライティングで用いる、2000フレーズを集めた初心者からプロまで、一生使える単語帖を、なんと1,780円でご提供!」

という風に商品価値を高めています。

オファーする際は、異なるカテゴリーの商品と比較することや、複数価格やたくさんの特典の用意、商品ネーミングを直感的に分かるようにすることなどの単語・フレーズが載っています。

Narrow / 相手を選ぶ表現

Offerで商品を紹介した後に、購入できる人を絞りこむNarrowがここでの章になります。

絞りこみとは、購入対象者を限定することになります。例えば以下の例が挙げられています。

「一品一品、職人が丁寧に手作りしておりますので、お渡しできる方が限られます」や「稀少な材料を使うため、生産数量が限られます。おひとり様、2箱までに限らせていただきます」など、

「期間限定」「数量限定」などの施策が読み手の購入を駆り立て、成約率を引きげることにつながると。

ここでは、読み手を特定し呼びかける表現や、限定性、特別感などといった他にも様々な単語・フレーズが載っています。

Action / 行動を促す表現

Action(行動)とは、購買やクリックなどの行動を促す表現のことを指します。

例えば、「お申し込みは、いますぐ!」や「本日10時までにご注文いただけますと、明日までにお届けします」などといった、ユーザーの反応率を高めるための言葉がアクションになります。

ここでのポイントととして著者は、ユーザーに手間をかけさせない言葉を選ぶことを強調されています。

具体的に、最小限の画面遷移やシンプルな記入フォーム、抜け漏れない確認事項など、とにかくスムーズな体験を徹底しなければいけないと。

有名な実験例として、店頭でジャムの試食会を開催したところ、24種類のジャムを用意した場合と、6種類のジャムを用意した場合を比較した結果、少ない選択肢(6種類のジャム)の方が、

購入率はが10倍に上がった話しが載っていました。

売り手側は、ついついあれもこれもと紹介しがちですが、おすすめ品を絞ったうえでサービスを展開した方が、反応率が高くなるとのことでした。

あとがき

あとがきにも、PASONAの構成がしっかりと入っており、言葉の力で未来を切り開いてきたお話しは非常に興味深く、そんなパラパラとめくりながら言葉を拾う辞書的扱いができるこの本は、

SNSやWebサイトの他、YouTubeやブログ、メールなどインターネットで繋がるあらゆるシーンにおいて使える1冊になりました。

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