絆徳経営のすゝめ

こんにちは、eMseedの浅田です。

本日は書籍のご紹介です。

映像制作事業を通じてご縁をいただいた経営者さんから、こちらの本を推薦されて一度読んでみたところ、

多くの学びと気づきを得られたのでご紹介します。

ラーニングエッジ株式会社代表取締役社長の清水康一郎著の「絆徳経営のすゝめ」です。

コロナ禍を経て厳しい状況が続く現在、これからの時代を生き抜くためにはどうあるべきかを日本的な考え方で述べられています。

SNSの発展や価値観の多様化により、分断が起きやすい昨今において、「絆をつくるスキル」 が大切であると著者は述べています。

「絆徳経営」とは、そんな日本人が大事にしてきた和の精神でお客さま・社員・社会と「絆」を結び、「理念」と「経済合理性」を両立していく考え方です。

ビジネスを含むあらゆる場面で、行動の指針となる情報も多く、この絆徳経営の考え方を自分自分にも落とし込んで実践していきたいと強く感じる1冊になりました。

では早速、各章で印象に残った内容を綴っていきたいと思います。

目次

序章 「きれいごと」が経済合理性を生む時代になった

ここでは、かつてないスピードで社会が変化し続ける現代において、消費者は何を求めどういう基準でモノやサービスを買っているかを問うています。

ズバリ、ひと言でいえば「よいこと」でした。

日本人が昔から大切にしてきた道徳観、すなわち「人や社会によいことをしたい」という気持ちを実際の行動にうつす、それだけでいいと著者は言っています。

お客さま、社員、社会の三方に対してよいことを実践し、絆を結ぶ。それだけで組織は強くなり、より高い次元で理念と経済合理性を達成できるようになると。

口先だけのスローガンだけではなく、実際の行動に落とし込むことで、お客さまからも社員からも信頼を得られ利益の源泉になると。

これからの時代で必ず主流となるマネジメントスタイルだと自信を持って言えると、著者は序章で述べています。

この考え方や取り組みは、映像制作にも活かせる内容だと感じました。

人々の生の声を届ける映像コンテンツでは、演者の個性や感情、思考をユーザーにダイレクトに伝え、

効果として信頼性の構築や感情的なつながりの強化が期待できるからです。

演者の言葉を引き出すインタビュー時に、深い理解や共感を生み出し視聴者への信頼に繋げるために、深掘った質問や関心ある質問をその場で展開し、

情報の透明性を高めて、魅力や想いを高いレベルで生み出すことへの重要性を再認識しました。

第1章 これからの最強の資産は「絆」である

この章で気づきを得たのは、お客さまはベネフィットではなく、「世界観」で判断しているということでした。

今の時代は、ベネフィットだけで差別化し訴求すれば売れる時代ではなく、そこに「世界観」が上乗せされた瞬間に売れていくと。

言い換えると、消費者は商品の画像や説明文はもとより、コメントの文体や担当者の写真の表情まで含めた全ての情報からその商品や会社の世界観を感じ取り、

共感できれば買い、共感できなければ買わないとのことでした。

上記言葉は、動画の世界でも「メラビアンの法則」を活かした、適切な音楽やナレーションで映像の雰囲気を補完し、言語情報で視聴者の理解を手助けしながら

視聴者の感情を刺激し、よりリアルな雰囲気で世界観を届けていくことができる点において、共感できるところも多く感じました。

ちなみに動画は、ご存知の通り人に伝えられる情報量の高さに加え、人の記憶に残りやすく、拡散力も高い。

通信速度の向上(5Gの普及)により、今後さらに動画市場が拡大すると予測されている時代に、共感・想像・物語・独自性を打ち出す手段に「動画」は大きな武器であると自負しています。

人は「共感」がないと振り向いてくれないし、利用している「イメージ=想像」がないと来店に繋がらない。

またそこに「物語」がないと記憶してくれないし、「独自性」がないと続けてくれないと考えています。

この章では、日本人が大事にしてきた和の精神で「絆」を結び、理念と経済合理性を両立(絆徳経営)していくことが、成長を生み持続可能な新しい経営スタイルであるとを学びました。

第2章 絆徳経営でピラミッド型から「丸ダイヤ型」を目指しなさい

この章では、「三角→ダイヤ→丸ダイヤ」を目指せばすべてはうまくいくとのメッセージが心に刺さりました。

社員教育を行う際は、生産性を高めるための「技術の教育」と、顧客・社員・社会の三方との絆を育むための「理念の教育」の両輪で進めていくべきだと。

一見シンプルにみえるこのメッセージ、経営者がやるべきことは「雇用と教育」だけでいいと書かれています。

雇用と教育の先に、成長した社員がお客さまや仲間に対して「よいこと」をしてくれるから、リターンとして利益や信用が返ってくるのだと。

「雇用と教育」さえうまくいけば、あとは自動的に顧客も社員も社会も幸せになって「三方よし」が完成することを、この章では教わりました。

第3章 分断を生み出す「7つの罠」とは?

この章の分断を生み出す「7つの罠」は、どれも学びになることばかりでした。

印象に残った罠を1つご紹介するならば、「信じる」よりも「疑い」を選ぶです。

この罠にハマる人の共通点として、「自分を信じることができていない」ということでした。

自分を信じることができるようになるためにもまずは、自分と小さな約束をして、それを守ることだと著者は述べています。

一般的に人は、他人との約束を守れば、信頼や信用を得られることを知っていますが、自分との約束を守ると「自信」が得られるということを知らない方が多いと語っています。

自分を信じるために、小さなことや簡単なことでも、まずは自分の決めたことを守ることから始めていこうとこの章で気づきを得ました。

第4章 絆がどんどん強くなる「5Kマーケティング」

5Kマーケティングとは、「企画」「きっかけ」「関係」「感動」の頭文字をとった言葉だと述べています。

これからのマーケティングにおいては、相手が求める「企画」を立て、「きっかけ」を提供し、「関係」を構築し、「感動」を届け、「絆」をつくることが大切だと教えていただきました。

第5章 社員との絆が勝手に強くなる「絆徳の人事」

ここでは、いま経営者が学ぶべき必須スキルは「話す、つながる、SNS」であると学びました。

自社の魅力や理念を分かりやすく発信し、さまざまな人とのつながりやSNSでの立ち振る舞うすべを知らなければ、第4章で紹介されていた5Kマーケティングを主導することは難しいと。

逆に、この3つのスキルさえマスターすれば、5Kマーケティングのステップをすべて自分一人で考え実行することも可能とのことでした。

情報や知識の発信が誰でもできる1億総クリエイター時代においては、「生産性」の意味も変わってきていると著者は述べています。

人が集まる場でコミュニケーションをとって情報を共有すること自体が、富を生む時代になり、会議における情報伝達や、概念としての実行支援スキルがますます重要になっていると。

今の時代、これらの「会議のスキル」「話し合いで部下を育てるスキル」を社員に身につけさせないのは、生産性を出せないのと同じことだとも述べています。

この「話す、つながる、SNS」の三要素はYouTubeや各種SNSでのライブ配信で学ぶことをおすすめしています。

第6章 世界と絆を結べば、いつまでも幸せになる

本書では最後となる第6章では、主に三方よしの一角である「社会」との絆のつくり方について述べれていました。

社会と絆を結ぶということは、経営者としての影響力を広げていき、身近なところから外側へと広がっていくものでもあるとのことでした。

企業にとって最も身近な社会は、社員の家族だと語っています。

社員がパフォーマンスを発揮できるのは、日頃から応援してくれる家族のおかげでもあるので、そのことへの感謝も込めて、まずは社員家族との絆をつくっていきましょうと著者は述べています。

以上!!こちらの本のご紹介を終えたいと思います。

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