こんにちは、エミシードの浅田です。
本日は、動画制作や広告クリエイティブに取り組むうえで、必ず意識しておきたい「人が行動に至るまでに感じる心理的なハードル」についてお話しします。
人は広告を「見ない・信じない・行動しない」
マーケティングの世界には、顧客は広告を「見ない」「信じない」「行動しない」という考え方があります。これは、20世紀前半に広告業界で大きな功績を残したアメリカのマーケター、
マクスウェル・サックハイム氏によって提唱されたもので、現在でも広告・コピーライティングの分野では広く共有されている基本原則です。
情報が溢れる現代においては、
・そもそも発信が「目に入らない」
・仮に目にしても「本当に信頼できるのか」と疑われる
・内容を理解しても「今すぐ行動する理由」が感じられなければ動かない
多くの見込み客は、まさにこの状態にあります。だからこそ、単に情報を届けるだけでは不十分で、「なぜ信頼できるのか」「なぜ自分ごとなのか」が伝わる工夫が欠かせません。
優れた文章やコンテンツには、こうした心理的な壁を一つひとつ丁寧に乗り越え、読み手との距離を自然に縮めていく力があります。
当社でも、この「見ない・信じない・行動しない」という壁を越えるためには、単なる情報伝達ではなく、背景や想い、文脈を丁寧に紡いだストーリー設計が不可欠だと考えています。
「見ない(Not Watch)」の壁
3つの壁の中で、最初に立ちはだかるのが「そもそも見てもらえない」という壁です。人は、自分に関係がないと感じた情報には、ほとんど関心を示しません。チラシや営業メールも、受け取った瞬間の第一印象で、読むか・読まないかが判断され、その印象が弱ければ内容を知られることなく終わってしまいます。
そこで、この壁を最短で突破する手段として有効なのが、動画の活用です。
特に重要なのは、最初の数秒で「これは自分に向けたものだ」と感じてもらうこと。そのためには、いわゆる「ターゲットコール」や、入口の構成設計が欠かせません。
実は、反応が取れているWeb広告や動画には、共通して使われている構成の型があります。
当社でも、目的や媒体に応じて、主に次の4つの構成パターンを使い分けています。
見ない壁を突破するための「4つの構成の型」
① PASONAの法則(共感重視)
Problem(問題)→Affinity(親近感)→Solution(解決策)→Offer(提案)→Narrowing down(絞り込み)
最初に「問題」や「悩み」を提示し、「それ、まさに自分のことだ」と感じてもらうことで注意を引く。共感を起点に視聴を促す、非常に強力な型。
② QUESTの法則(ターゲット選別重視)
Qualify(絞り込み)→Understand(共感)→Educate(啓発)→Stimulate(興奮)→Transition(変化)
「あなたは今、◯◯で悩んでいませんか?」と問いかけ、ターゲットを明確に絞ることで、「自分向けの情報」だと認識してもらう。不特定多数ではなく、特定の一人に刺す構成。
③ AIDAの法則(王道の注意喚起)
Attention(注意)→ Interest(興味関心)→ Desire(欲求)→ Action(行動)
まずはとにかく「目に留める」ことを最優先に設計する、王道の構成です。
④ VSL構成(感情訴求重視)
注意を引く→課題の抽出→ストーリーを語る→解決策の提示→商品紹介→行動喚起
注意を引き、課題を提示し、ストーリーを通して「自分にも起こり得る未来」を想像させます。動画との親和性が非常に高く、感情に強く訴えかける型です。
これら4つの型に共通しているのは、「いきなり説明しない」「まず相手の世界に入り込む」という考え方です。見ない壁を突破するために必要なのは、情報量ではなく、最初の入口設計なのです。
その他、見ない壁を突破するための具体施策
ペルソナに響くキャッチコピー・タイトル
自分ごとに感じてもらえる動画・写真の選定
具体的な数字を入れる(例:93%が満足!/90日で−5キロ達成)
ベネフィットを見せる(本来の自分らしくなれる!)
疑問を投げかける(まだ◯◯してるの?・◯◯で悩んでませんか?)
共感の言葉を添える(◯◯で困ってきましたよね、私もそうでした。)
また、「皆さん」ではなく、特定の一人(ペルソナ)に向けて「あなた」と語りかけることで、視聴者はより自分ごととして捉えやすくなります。
さらに、動画の自動再生による「動き」は、静止画や文章よりも強力に、見ない壁を突破する力を持っています。
「信じない(Not Believe)」の壁
運良く内容に目を通してもらえたとしても、「本当に効果があるのか」「誇張されていないか」といった心理的なブレーキは、無意識のうちに働き続けます。
一方、動画では、話し手の表情や声のトーン、しぐさ、服装といった情報がダイレクトに伝わります。そのため、文章だけの媒体と比べて、親近感や信頼感を醸成しやすい という特長があります。こうした「信頼」を高めるうえで、有効なのが次のような要素です。
• 社会的証明(エビデンス)の提示
お客様の声や導入実績を、実際のインタビュー動画として紹介することで、説得力のある証拠となります。
• 権威性と専門性の裏付け
専門機関の認定や、創業年数、数値データなどを、テロップやグラフなど視覚的に示すことで、情報の信憑性を高めることができます。
「行動しない(Not Act)」の壁
内容に納得したとしても、人は「今は忙しいから後で」「もう少し考えてから」と、行動を先延ばしにしがちです。この最後の壁を越えてもらうためには、「今、行動する理由」を明確に示す必要があります。
行動しない壁を突破するための施策
・コピーライティングの型
説得力のある構成としてPREP法(要点・理由・具体例・要点)が推奨されています。動画の構成にこの型を取り入れることで、視聴者は迷うことなく内容を理解し、納得感を持ってアクションに移ることができます
・オファー(特典)の提示
「今なら無料サンプル進呈」「初回限定割引」など、行動することで得られる具体的なメリットを提示します。
・デッドライン(期限)の設定
「◯月◯日まで」「先着◯社様」など、期限や枠を設けることで、行動を先延ばしにしない仕組みをつくります。
• CTAの簡略化(行動喚起)
最後に「今すぐ概要欄のリンクをクリックしてください」など、次にすべき行動を具体的に指示します。
・「快楽」か「苦痛」かの提示
人間が行動する理由は「快楽を得るため」か「苦痛から逃れるため」の2つしかありません。その行動(応募や問い合わせ)によって得られる未来と、行動しないことで続く現状の痛みを見せることが不可欠です。
まとめ
動画は、ただ情報を伝えるための手段ではありません。人の気持ちに寄り添い、信頼を育て、行動のきっかけをつくるためのものです。
「自社の場合、どんな動画が合うのだろう?」「今の発信は、ちゃんと“見てもらえている”だろうか?」そんな疑問やお悩みがありましたら、ぜひ一度お話を聞かせてください。
当社では、3つのNOT(見ない・信じない・行動しない)を意識した動画活用をご提案しています。
ご相談だけでも構いません。下記のお問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。一緒に、想いがきちんと届く動画のかたちを考えていければ幸いです。
